未来創造工学コース

新しい価値を創造する工学技術を学ぶ。
家電製品や自動車、ロボットなどは日々開発が進んでいます。それらは機械、電気、電子、制御といった様々な技術が融合してつくられています。今後さらに技術が発展する中で社会ニーズは高度化していき、それに対応できる機械工学と電気・電子工学の両方の知識や技術を持った人材が求められています。本コースでは様々な工学技術を修得し、新しい価値を生み出す力を育んでいきます。
学びのキーワード
ロボティクス
人工知能(AI)
新エネルギー
CLOSE-UP
挑戦することで、未来をつくる
機械、電気、情報などの複合技術の導入がものづくりの世界で進められています。例えば、自動車などは、機械工学がベースとなっていましたが、エンジンは電気分野のモーターに代わり、さらに多くのセンサが使用され、AIなどの技術により事故防止や自動運転へと発展しています。本コースでは、機械と電気をベースにし、最新の工学技術を修得し、新しい輸送機器、ロボット、新エネルギー機器などの開発や環境問題への解決など、未来へ貢献できる技術を学びます。
研究室ピックアップ
伊藤研究室
ロボット工学/エネルギーシステム工学
産業分野においてはデジタル化が進み、人工知能(AI)の研究も進化し続けています。これらの新しい手法を駆使して、人の間を自動ですり抜けて進むロボットの制御や、AIを活用した機械と人の双方向のコミュニケーションを可能にする方法の研究など、今の世の中には存在しない新しいシステムを研究しています。
稲川研究室
防災観測ロボット/IoTメカトロニクス
災害時の迅速な状況把握や復旧のために、ロボットによる観測技術に期待が寄せられています。本研究室ではIoT・メカトロニクスを駆使した防災用無人観測ロボットを開発。ダムや池などの公共インフラ点検への協力、国土交通省の実証実験への参加、海洋ロボットコンテストでの優勝など、ものづくり技術で社会に貢献していきます。
主な卒業研究テーマ
- 農業被害対策用IoT検知システムの開発
- 3Dプリンタを活用した環境観測ロボット用軽量治具の設計と試作
- 自律型水中ロボットの開発
- ブドウ糖燃料電池の基礎研究
- ベクトル磁気特性制御材の鉄損測定
- 効果的スポーツトレーニングに関する運動指標表示機の試作開発
科目紹介
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科目1 メカトロニクス応用
身近な電子製品を例にしてセンサやマイクロコンピュータによる信号入力について学びます。CADを使って回路を組んだり、プログラムをマイコンに組込み、機械を実際に動かす実験を行います。
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科目2 ロボット工学
様々な分野の内容が含まれたロボット開発はより広い視野と知識が必要です。ロボット工学の基礎、それに伴う機械工学、運動学、電気工学、情報工学など、幅広く修得していきます。
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科目3 エネルギー工学
私たちの生活を支える様々なエネルギーが、どのように生み出され、企業や家庭に届くのかを学びます。基本的な仕組みや、それぞれのエネルギーの特性についても理解を深めます。
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科目4 CAD/CAM
ものづくりの用途に合う複数のCADの特徴を理解し、CADで設計されたデータのもとで、図面通り製造するCAMについても学び、実習を通してものづくりの基本技術を身につけます。
電気・制御システム融合コース

電気・電子と制御技術を生かした新しいシステムの設計を学ぶ。
社会インフラを支える電力システムや電気機器、生活に欠かすことができない情報通信や電子機器に加え、環境・エネルギー問題に対応した電気・電子情報技術を学びます。これらは現代の暮らしに欠かせない技術であると共に、日々進化するものでもあります。その進化に対応し、電力、制御、電気・電子機器、情報といった多彩な分野で活躍できるエキスパートを育てます。
学びのキーワード
電気・電子回路
制御技術
モーター
CLOSE-UP
可能性を広げる
難関資格の取得をサポート
電気、電力、プラント関係の就職において資格は重要です。そのため、多くの学生が「第一種・第二種電気工事士」や指定科目の単位取得で筆記試験が免除される「第三種電気主任技術者」(経済産業省認定校)などの資格取得を目指します。また、通信関係では「電気通信主任技術者」や「工事担任者」の資格取得もサポート。これらの資格を生かして、卒業後の進路は民間企業や公務員、高校教員(工業)、大学院進学など多岐にわたっています。
研究室ピックアップ
若林研究室
電磁気学/磁性材料活用応用技術
次世代電磁力応用機器の開発に向け、モーターなどの磁気的な損失や振動を減らす研究に取り組んでいます。本研究室はモーターに使用される磁性材料の正確な特性測定と、その応用活用に特化し、JAXAとの共同研究では、小型高出力モーターの開発に貢献。高度な研究を通じて、日本を支える新しい技術の創出を目指します。
島元研究室
電気電子工学/環境工学
雷で知られる放電・静電気現象は電磁波を生じます。電磁波は、テレビやスマートフォン、電子マネー、医療機器ではCTやMRIなどにも用いられます。本研究室では、自然現象や基本原理を理解することで新しい探究を行っています。また、電磁波や静電気現象を誘起し医療機器、植物の育成などに用いられる高電圧発生装置の作製など幅広く取り組んでいます。
主な卒業研究テーマ
- コッククロフト・ウォルトン回路を用いた放電現象の研究
- 変圧器モデル鉄心の局所ベクトル磁気特性の測定
- 非接触温度計を用いたモータコアの鉄損評価に関する研究
- 太陽熱発電装置の基礎研究
- 熱水発電装置の基礎研究
- コアレス電流・磁界センサの開発に関する研究
科目紹介
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科目1 電磁気学
電界と磁界の2つのテーマがあり、電界分野では静電気や雷などの放電現象、磁界分野では磁石や電磁力などの磁気現象を学び、電気回路や電気材料も関連づけて理解していきます。
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科目2 情報通信工学
スマートフォンなどで利用される通信技術は日々進歩しています。それらの技術のほか衛星通信・電波伝搬のうち地表波といわれる電波の伝わり方についても学んでいきます。
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科目3 電子回路
電子回路が成り立つための半導体の性質や、その性質を利用したダイオードやトランジスタなどの素子、その素子が組み合わされた電子回路の動作などを理解し、電子回路の設計に取り組みます。
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科目4 送配電工学
電力会社から一般家庭に電力を供給する際は電線を太くしたり、電圧の高さを調整したり送電に必要な様々な技術があります。それらを学び、電力系統の特性について理解します。
先端ものづくり設計コース

社会の発展を支える機械設計・開発を学ぶ。
ものづくりには、社会のニーズに応えるために設計・製造の技術向上が常に必要です。本コースでは力学、設計、加工、制御などの知識を学び、必要な設計・製造技術を修得します。また、実習では世界の主要自動車・航空機メーカーが採用する3次元設計ソフト「CATIA®」や最新のデジタル加工機(3Dプリンタやレーザー加工機など)を活用。このような実践的なカリキュラムで、社会ニーズの変化に対応する適応力と改善力を身につけ、日本のものづくりを支えるエンジニアを育てます。
学びのキーワード
自動車設計
製造・品質管理
コンピュータ・
シミュレーション
CLOSE-UP
3次元設計ソフト「CATIA®」
日本の主要な自動車メーカーで導入されている3次元CADソフト「CATIA®」は、部品製作、作動シミュレーション、強度設計などに用いられており、設計・開発系企業にとってはなくてはならない存在になっています。在学中に「CATIA®」の扱い方を修得し、また、興味のある学生を対象にした「機械設計技術者試験」や「CAD利用技術者試験」などに挑戦するためのサポート体制を整えています。自動車や重工業系などの設計・開発分野で活躍できる学生を育てていきます。
研究室ピックアップ
原田研究室
流体工学/熱工学
生物模倣技術(バイオミメティクス)を用いて、トンボの羽にある凹凸からヒントを得た「マイクロ・エコ風車」の開発に取り組んでいます。この風車は弱い風でも発電可能なため、様々なところに活用できます。例えば農業では田畑のモニタリング用センサの動力源になります。人や社会に役立つことを実感できるものづくりに取り組んでいます。
冨田研究室
自動車工学/予測技術
自動車などの製品開発は日々進化しており、図面の段階で問題点を見つけ出し、その対策を早期に行い、解決していくことが必要です。本研究室はこうした進化に応えるべく、電気自動車の製作および走行実験と解析結果の比較を通して、常に問題の本質を見失わずに、ものづくりの課題解決を目指します。
主な卒業研究テーマ
- IoTを用いた鉄道模型制御システムに関する研究
- 予測(解析)手法を用いた機器の製作
- 競技用車両のEV化に関する基礎研究
- コルゲート翼型風車の補強板が与える影響の解明
- 炭素繊維の加工条件による強度変化
- 電気自動車の駆動モータ制御における電気回路提案
科目紹介
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科目1 CAD/CAE
4年間を通して、ものづくりの仕組みを段階的に理解していきます。CADで設計し、CAEを使ったシミュレーションや解析を行い、設計上の問題点を客観的に分析する力を養います。
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科目2 自動車工学
主に自動車の性能を学び、自動車の構造物としての技術の進化、社会における存在価値、産業としての影響などを理解し、技術者の視点から自動車の将来あるべき姿を考えます。
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科目3 機械要素設計
設計に必要な計算方法や、日本における図面作成の基本ルールであるJIS(日本産業規格)に定められている製図法を学びます。また、「CATIA®」で2次元や3次元CADも学びます。
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科目4 制御工学
身近な制御の例であるスイッチのオン・オフのような制御の種類を学び、その性質を理解していきます。また、座学だけではわかりにくい制御技術を多くの実験を通じて体得していきます。